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[COLUMN] 犬にも好きな音楽がある?-サックスに合わせて歌うワンちゃん

先日、レッスンのときに、ワンちゃんを飼っている生徒様から、面白いお話を聞きました。

そのワンちゃん、サックスで「川の流れのように」を演奏すると……

なんと、一緒に歌うように
「ワオ〜〜ン♪」
と鳴くのだそうです。

かわいい……!

最初は「サックスの音に反応しているのかな?」と思ったのですが、不思議なのはここから。

他の曲では、鳴かないそうなんです。

「川の流れのように」のときだけ。

なんと選曲までこだわりがあるご様子。

美空ひばりさんの名曲は、ワンちゃんの心にも響くのでしょうか……?

そんな微笑ましいお話を聞いて、ふと気になってきました。

犬にとって、音楽ってどんなふうに聴こえているんだろう?

少し調べてみることにしました。

🐾 犬は音楽によって行動が変わる?

調べてみると、犬と音楽については、実際にいろいろな研究が行われていました。

そのひとつが、保護施設で暮らす犬たちに、

クラシック、ポップ、ヘヴィメタル、人間の会話など、さまざまな音を聴かせて行動を観察した研究です。

すると、クラシック音楽を聴いているときには、犬たちがより長く休み、静かに過ごす傾向が見られたそう。

一方、ヘヴィメタルでは、吠える時間が増えたのだとか。

もちろん、

「つまり犬はクラシックの方が好き!」

……とまでは言えません。

その後の研究でも、音楽によって犬の行動やストレスに関係する指標が変化する可能性が報告されています。

どうやらワンちゃんにとっても、すべての音楽が同じ「音」として聞こえているわけではなさそうです。

🎵 音楽に合わせて「歌う」犬もいる?

さらに調べてみると、今回のお話にぴったりな研究を見つけました。

2026年に発表された研究では、普段から音楽などに合わせて遠吠えをする犬に、いつもの音源と、その音を高くしたもの・低くしたものを聴かせています。

すると一部の犬では、聴こえてくる音の高さが変わると、それに応じて遠吠えの音の高さも変化したことが報告されています。

ということは……

ただ音が鳴ったから、

「ワオーーン!」

と反応しているだけではなく、

ちゃんと音を聴いて、その特徴に合わせて声を出している可能性があるということ。

そう考えると、なんだか「一緒に歌っている」ようにも見えてきませんか?

ワンちゃんたちは、私たちが思っている以上に、音を繊細に聴いているのかもしれません。

🐶 じゃあ、なぜ「川の流れのように」だけ?

ここで、最初のワンちゃんに戻ります。

なぜ他の曲ではなく、「川の流れのように」だったのでしょう?

これは残念ながら……

ワンコに聞いてみないとわかりません。

メロディーの音域?

ゆったりとしたテンポ?

サックスの音色?

それとも、ある特定のフレーズ?

生徒様の練習を何度も聴いたことで、「この曲だ!」と覚えている可能性もあるのかもしれません。

考えれば考えるほど、気になります。

私たちが「いい曲だなぁ」と感じながら聴いている音楽を、すぐそばにいる犬たちは、いったいどんなふうに聴いているのでしょう。

もしかしたら同じ演奏を聴いていても、人間と犬では、まったく違う世界が聞こえているのかもしれません。

それでも。

サックスを吹いたら、ワンちゃんが声を重ねてくれた。

科学的に「一緒に音楽を楽しんでいる」と言えるのかは、まだ分かりません。

でもわたしとしては……

「一緒に歌ってくれたんだ!」って思っています。

そんなことを考えた、かわいいワンちゃんのお話でした🐾

📚 参考資料

・Lindig et al. (2020)
Musical Dogs
論文を読む(全文)

・犬の遠吠えと音高に関する研究
論文を読む

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